株式会社方向舎

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倶楽部「道」が開所して一年になりました

開所1年にしてようやく活動報告を出すことができました。支援して頂いた方に、秋頃には活動報告を出しますとお伝えしていましたので、ずっと気にしていたのですが、ついに春になってしまいました。大変遅くなりましたこと心よりお詫びします。

 最初は、補助金なし交通費も自己負担の作業所に、通ってくる人がいるのか心配しましたが、徐々に人も増え、現在は25名程の利用者があり、うち登録者は13名となっております。その他、ご近所の一人暮しのおばあさん達が3人、他障害の人、ボランティアや運営委員など、多彩な人々が出入りしており、部屋の明るさも手伝い、アパートの一室ながら開放的な雰囲気となっております。

「道」が自慢できることは、来られた人が口々に「とてもいい雰囲気だ」と言ってくれること、人付き合いの苦手な人でもホッとするような場所であることです。これは「道」及びその周辺に集まってきてくれる人々の醸しだすあたたかな雰囲気のおかげだと思います。一から作り上げていくことの楽しさ、そして苦労を分かち合い、また、2回の一泊旅行を通じて心の絆も強まり、日常的にはお互いを気遣える、運命共同体の様なところがここ「道」にはあります。

 今年度も補助金の交付を受けられず、財政的にはとても厳しい状況に置かれていますが、自助努力の方法を一生懸命頭をひねって考えるいいチャンスだと捉えると、なかなか面白い発想も出てくるのではないでしょうか。「伏すこと久しければ、飛ぶこと高く」の気持ちでいきたいと思います。

 今年度の事業としては、「道」の事業収入とメンバーのより豊かな自立生活のための収入を目的として、地域を舞台にした楽しい事業を無理なく展開していきたいと思います。

「道」が、障害者のみの支援を超えて、地域においてもその存在意義が認められるような事業を展開することによって、障害者を含んだ誰もが安心して暮せる「心の垣根の低い」地域社会をデザインしていけたらと考えております。

 また、当初の「道」の目的の一つに、なかなかに困難な課題である精神障害者の就労支援というものがあります、現在の今小路の「道」の雰囲気は大切にしたいというみんなの人の気持ちから、地域作業所とは全く別に、事業所を本年度中に立ち上げ「道」のメンバーをその中に雇用していきたいと運営委員の清水さんを代表に、現在企画を練っております。

今後ともご支援をよろしくお願いいたします。

代表 岩立実勇

メンバーによる倶楽部「道」の紹介

倶楽部「道」の日常

約15人メンバーとボランティアの人でやっています。毎日来る人もいればたまに来る人もいます。みんなとってもいい人ばかりです。昼の食事は自分達で作り、一日のプログラムがあり、パソコンをやったり仕事をしたりしています。とても明るいメンバーでおもしろく毎日を過しています。

朝10時について花に水をやって45分までに今日のお昼は何を食べるか決めて買い物に行く人、料理をする人、それぞれ分担してお昼ご飯をつくり、12時半までにつくって食べます。午後はコーヒーを飲んでからいろいろな活動します。仕事の日もあります。遊びの日もあります。病気を持ちながらも毎日の生活のリズムをつくって他の人に慣れるようにこれから仕事をするために基礎づくりをしてるといったところでしょうか。(あ・と)

「道」の雰囲気がとても良くてメンバー他の人達も気持ちよく通所しています。(あけみちゃん)

1 仕事

イ)ポスティング
ひと月に7日ぐらい働きます。チラシを折ってそれぞれのポストへ投函します。ボランティアの人(礒部さん、西村さん、石井さん、下南さんや運営委員)とマイペースでやっています。みんなの体力に応じてつかれないよう、1日1時間くらいでやっています。(C.M)

ロ)ガラス清掃
年末に4軒。2人のメンバーと岩立で行なう。高収入になった。プロの仕上げとしても恥ずかしくないものであると思う。(C.M)

ハ)その他
うたごえ教室の歌集作り、封入の仕事などを行なう。当初の目的の最低賃金の710円をクリアするものから、割の合わないと思われるものまで。(C.M)

2 プログラム

イ)就労研究会
第1回目は8月の信州旅行時に長野県の青木村にある障害者が働く(株)方向舎と交流勉強会を行ない精神障害者の就労について意見を交換した。今後とも交流を続け、情報交換する。
今年2月13日に今後の就労の場の創設について昼の部・夜の部に分けて、運営委員、ボランティア、メンバー等多人数で自由な意見交換。昼の部は固定観念にとらわれず夢のある創造性豊かな意見が出た。夜の部はそれを現実的な視点で再検討した。
現在、毎週月曜日に事業検討会を開き、メンバーの代表も委員として参加している。

ロ)勉強会
「親亡き後の生活」というテーマで第5回まで開催。1,2回は年金について。グループホームの見学、親の介護についての体験談を聞くなどする。講師は保健福祉事務所のワーカーや当事者にお願いした。実際に20歳以降の初診で、無年金だった人が年金を貰える様になった。

ハ)パソコン教室
月に3度程、月曜日に青木先生・金子先生にパソコンを習っています。残暑見舞いでは、イラストを自分でパソコン画面にマウスで描いたりもしました。今は仕事で役に立てることができるようにブラインドタッチの練習をしているところで、悪戦苦闘したりもしていますが、みな熱心に画面にむかってやっています。(あ・と)


ニ)パステル画サロン 
月に2度大野先生のもと絵を描いています。はじめはとても難しかったですけど先生の優しさにふれて、皆だんだんと上達しています。最近はみんな集中して絵を描く様になりました。とっても楽しいです。(タマちゃん)

大野先生を中心に、花、人物画、静物画(野菜・果物)など描いています。気候がよくなったら外へ出て風景画という話もあります。そして絵を描いて人の絵をみて話し合います。上手い下手ではなくて、その人それぞれの個性、色づかいを大切にします。他障害の人やいろいろな人が参加しています。(C.M)


ホ)「旬を食べよう」  
毎月、料理研究家の南斎先生、ボランティアの磯部さん、遠藤さんがいろいろな旬のものを使ったお料理を作って下さって、私達も少し手伝わせていただいて、楽しくおいしくいただいています。毎月が楽しみです。(あけみちゃん)


へ)ボランティア活動 
メンバーの発案で始める。近所の独居老人の庭の手入れを月1回のペースで行なった。現在は買い物や代わりに薬を取りに行ったり自然な形で手伝いをしている。


ト)旅行  
8月の信州旅行

旅行
信州の鎌倉に、メンバー10名、運営委員、ボランティア、家族、職員など総勢18名で一泊旅行。3台の車に分乗して18人で青木村の方向舎の見学と観光に行きました。方向舎という会社では障害のある方の仕事をしている状況などうかがいました。修那羅の石仏を見に早起きして出掛けたり、無言館という戦争へ行って帰れなかった画学生の絵を観て、今では楽に勉強できるのにやっていないねと話したり、前山寺でおはぎを食べたり、車山にリフトで登ったりして、私にとって久しぶりの旅行だったのでとても楽しかったです。(あ・と) 

旅行

11月の湯河原温泉一泊旅行 
メンバー11名、近所のおばあさん3名、ボランティア、運営委員など総勢23名参加。ともしび号でとても楽でした。私の大好きな温泉も3回入ったし、お酒もワイン、ビール、日本酒と飲んで、カラオケも唄って、とても楽しい旅行でした。(あけみちゃん)


チ)ハイキング 

旅行
月に1度みんなで計画を立てて、三浦の方に行ったり、千葉の鋸山に行ったりしました。結構大変な道もありますが、みんな頂上につくと笑顔になり風景がとても綺麗です。みんな一度参加してみませんか。今まで登った山は、源氏山、仙元山(葉山)、車山、大楠山、武山・三浦冨士、幕山、桝形山(川崎)、吾妻山、鋸山など。(タマちゃん)

 

リ)その他のプログラム 刺し子、カラオケ、ボーリング、ソフトボール、ウォーキング等のレクリエーション

3 その他

地域交流
「旬を食べよう」の交流から始まった三人の一人暮らしのおばあさんとのつきあい。毎週火曜日はいつも食事を一緒にしている。特に第2・第4週はボランティアの小林さんが美味しい料理を作って下さる。鎌倉の昔話を聴いたり、仕事を手伝ってもらったり、庭になった季節の果物やおかず、ひな祭りの能画をいただいたり、日常的に出入りしてくれており、いまや運命共同体。なくなってしまっては困ると署名活動の時も一生懸命集めてくれた。湯河原旅行もご一緒できて楽しかった。おばあさんたちのゆったりしたペースがみんなにも無理のない快適なペースのようです。

4 来年度の事業について

イ)今小路の市(仮称)
平成15年度は、補助金の交付を得られず、更にもう一年自己資金での運営をせざるを得なくなりました。自助努力の一つの手段として毎月定期的に地域に喜ばれるような市をたてたい。

ロ)作業収入  ガラス清掃などを含め、引き続き最低労賃をクリアするような仕事の開拓、技術の習得を目指したい。

5 事業所立ち上げの計画

地域作業所倶楽部「道」とは、全く別に会社をつくり、障害者の就労意欲や能力に応じて雇用し、自活できるような場を創りたい。現在、清水さんを代表に検討委員会をつくり、毎週話し合いをしている。資金は事業所立ち上げ目的限定のYODA基金を使う。


貸し店舗求む

倶楽部「道」では、作業所と別に障害者も雇用できる事業所(会社)を立ち上げます。現在貸し店舗を鎌倉市内で探しております。
貸し店舗または店舗として改装できる貸家などの空き情報があればご連絡ください。


ガラス清掃します。(網戸込み)

原則として1軒6000円。(交通費などすべて込み)
*ガラスの枚数・大きさにより勘案致します
・高所(ロープ)作業を含む場合もご相談ください。
・現場責任者は、プロとして4年の経験。
・ その他、庭の草とりや、掃除などお気軽にご相談ください。

パソコンを使った仕事もします。(宛名シールの作成など)

どうも有り難うございました

寄付及び物品の提供・ボランティア等援助していただいた方のお名前(敬称略)

ホームページの持つ性質上、悪意の使用を避けるためこの項目にあった個人名を省かせていただきました。

方向舎ウェブサイト編集者

署名のお礼

秋に補助金交付の市への陳情に際して署名活動にご協力くださった皆様、本当にありがとうございました。短い期間でしたが予想をはるかに上回る3,930名(うち鎌倉市民2,210名)の署名が集まりました。昨年11月11日に鎌倉市長宛に提出してまいりました。また、その写しを議会の議長宛に提出いたしました。(それ以降に集まった署名も含めると4000名以上になりました。)結果は、昨今の市の財政事情もあり、15年度の補助金に関しては無しとなりましたが、16年度以降に反映されることと思われます。署名していただいた方への感謝の思いを忘れずに、少しでも障害者を含む地域のためになる良いものを、創っていきたいと思います。

おとなりのおばあちゃん、福本つやさんが「道」の一年を私にぜひ書かせてくださいと、次の原稿を寄せて下さいました。此方も楽しい1年を過させていただきました。

去年の春のこと、お隣が引っ越され、ここに住んで二十余年、お互いにトラブルもなく過して来て、今度はどんな方が来られるのかしら・・・と一寸不安でした。或る日、道を歩いていると「こちらが今度引っ越して来られる方です」と紹介されたのが岩立さんとの初対面でした。早いものでもうあれから1年が過ぎました。思い出せば随分御世話になりました。初対面の印象通りの岩立さんはじめ大田さん、塚田さん、坂本さん、吉原さん、下南さんとお名前も覚え親しくなり月1回のお食事会は一人暮しの私にはとても楽しみなたくさんの御馳走がテーブルに並びます。火曜日には人数が少ないからとお昼ご飯を一緒に頂いてついつい長しゃべりに刻の過ぎるのも忘れる程。一月には一泊旅行で湯河原に連れて行って頂きました。この十年程旅行とは縁がなかったのでうれしく楽しい旅でした。九月には八十五回目の誕生日にお花を頂いて本当にうれしく思いました。皆楽しく親切ないい方ばかり、いい方がお隣りに来て下さったと心より嬉しく思ってをります。

「雨戸がどうしても動かないの」「蛍光灯が切れたの、踏み台が怖くて昇れない」などなど、ほんとに数えればきりがない程。また私が趣味で描いている能画の展覧会の搬出の日、生憎の土砂降りそれに風も強くなり困り果て、取りに行く事をお願いしましたら嫌な顔もせず雨の中を行ってくださいました。本当に有難うございました。 

体調をくずして寝込んだ時日曜日でお休みなのにわざわざ食事を作って運んで下さり、皆親切の「かたまり」の様な方達ばかり。今私が心配している事が一つあります。「倶楽部道」の運営の事。先日市長が視察に来られて私もあの時自分の思っている事をお話しました。何とか「道」の支援をして頂ける様になるのでしょうか。何か反応があったのでしょうか。今は皆さんと親しくなり私の生活の一部となっています。こんなに一生懸命にして下さる方達といつまでも続いてお仕事が出来ます様にと祈りたい気持ちです。どうかこれからもよろしくお願いします。

おとなりのおばあちゃん今朝は五分夕べは八分の花を愛で入口の桜が今日は八分程咲きました。

バザー・市の品をご提供ください

倶楽部「道」では、5月にバザーを計画しております。
また、毎月定期的に地域で「市」をたてることを計画しております。
ご家庭で不用になったもののご提供をお願いします。例えば・・・

  •  ・衣類(洗濯済み)
  •  ・電化製品、家具
  •  ・食器類
  •  ・手作り品、信頼性のある新鮮な野菜や果物、企業・自営業の方で商品を安くご提供いただける方。
  •  ・その他、ご相談ください。
5月11日(日)に雪ノ下カトリック教会のバザーに参加します。ご協力ください。

寄付のお願い

ご承知の方が多いと思いますが、平成15年度は、補助金の交付を得られませんでした。自助努力をきちんと考えるうえでは、いい機会だと解釈し、実際に様々な企画をしておりますが、1年間の運営費の見通しとなると厳しいものがあります。寄付をお願いするというのは、心苦しくもあり、必ずしも私たちの本意ではありませんが、実際には、昨年度は個人の持ち出し、ボランティア、メンバーの自己負担、寄付金によって何とか乗り越えた次第です。現在、他の作業所と同等の役割を果たしているにもかかわらず、活動は経済的な面で大きく制約を受けざるを得ない状況です。すでに多くのメンバーが自分たちの場所として通ってきていることを考えても、活動の継続更には充実は必要なことであります。そこで、誠に勝手ではありますが、私たちの活動にご賛同とご理解をいただけましたなら、ご協力お願い致します。

倶楽部「道」 代表  岩立実勇

振込先  郵便局 口座番号 00230-8-29275
加入者名  S.D.M「道」

直接、倶楽部「道」に持ってきて下さっても結構です。

 また平成16年度以降の補助金交付を得られるよう、市・県への陳情活動も続けて参りますので、その面でのご支援もよろしくお願い申し上げます。

メール

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