理念

素足で地面の感触を味わいながらエレクトロニクスの行方を探索する

　あらゆる生命体を抱え込んで、太古の彼方から現在へと続いている時間。フィードバックのきかない､その一定方向への流れに乗って、すでに生存している私たちは、個人としての生をどのように実践していくのか、今、改めて考え直したいと思います。

　人の生命維持に必要不可欠な働きの行為は、基本的には個人の意志に基づいた主体的､総合的な動きであります。知恵を生み、創意を要する必須条件が、そこにはあります。つまり、生きていくことと働くということは、本来、不可分のものといえましょう。

　私たちが自分自身の生き方を考えようとする時、今、生きている生活の場をまっすぐに見つめる事が、まず最初のステップになると考えます。したがって、現実に会社という営利集団の中で、肉体と精神を備えた個人が、どこまで主体的働きを成し得るか、このことを課題とします。

働くことによってこそ、私たちは自らの未来を展望する鍵を手にすることができるはずです。

１９８６年８月　代表者　今西　勝裕