皆様からいただき、選挙管理委員会で確定した2159名分の署名と共に提出した【合併に関する住民投票条例制定請求】の議決を行うための臨時議会が7月5日に開催されました。合併に関する住民の直接請求が2回行われた自治体は県内では始めてということで、議会の対応が注目されていました。 結果は"昨年10月に続き条例案は否決"ということになりましたが、テレビや新聞等でご存知のように、そこに至る過程とその後が大混乱でした。 |
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議会では、まず町長の「住民投票条例は必要ない」との意見書が発表されました。主な理由として @3ヶ月前の意向調査で住民の意向は十分把握できた。 A調査の「合併賛成」と「議会の決定にゆだねる」とした町民の意見をないがしろにする。 B法定合併協議会の協議結果を住民に周知することが先決。 があげられました。また、今後一切住民の意向の確認はしないで合併を進める旨、述べられました。 |
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続いて三井和哉請求代表の @先の意向調査では合併の賛否いずれもが過半数に達していない。また、収集方法・保管方法・調査用紙の残数約500部の不明瞭な扱い等、必ずしも今回の意向調査が正しく民意を反映しているとは考えられない。 A合併の最終判断は住民投票で決める、ということが県内自治体の大きな流れになっている。 B町民の意見が二分したまま片方の意見を切り捨てて合併を進めるのでなく、どちらの意見の人も結果に納得できる住民投票で決めることが、将来にしこりを残さない唯一の方法である。 との陳述がありました。 |
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![]() 次に中沢盛雄議員の質疑があり、そのあと山崎寿雄議員より、条例案の「可決された日から90日以内に住民投票を実施する」の文言を、もう少し時間をとって新市建設計画等が町民によく知らされてからにすべき、との理由から「可決された日から120日以内に住民投票を実施する」とする、修正動議が出されました。 その後議員がそれぞれの考えの立場から討論をしました。(敬称略) |
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若林幸正(条例に反対) | 中村康治(提出案に賛成) | 清水俊治(条例に反対) |
合葉詔次(修正案に賛成) | 宮崎正三(条例に反対) | 坂口光(修正案に賛成) |
坂口善延(条例に反対) | 花岡静枝(修正案に賛成) | 中沢盛雄(修正案に賛成) |
縵澤不二雄(条例に反対) | ||
この時点ではっきりしたのは、私達が出した条例案に賛成が1名、修正案に賛成が提案者を含め5名、住民投票に反対が5名、ということでした。 | ||
![]() 討論が終わり採決に移りました。 「修正案に賛成の方は起立願います」と議長が言うと、なんと10名もの議員が立ち上がり、修正案は可決されました。その中にはどうしたことか、先ほど「条例そのものに反対」と意見を述べたばかりの議員が何名もいます。 |
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![]() 次に「修正部分を除く原案に賛成の方は起立願います」 これに起立したのは2名だけで、否決されたことは判りました。 修正案で可決されたと思った傍聴人は議場を出ました。が、どうもそうでないらしい、条例案は否決された、ということがロビーにいるうちにわかってきました。 簡単に言うと修正案(修正部分)は可決したが、条例案そのものが否決された、ということなのだそうです。つまり、修正案に賛成した人は修正部分を除いた原案(条例案)にも賛成しないと条例として成立しない、ということだったのです。当の議員達もあっけに取られ、自分の間違いに気づき頭を抱えていました。 佐藤公至議長はマスコミ取材の中で「今年の3月に議員になった新人じゃないんだから、今まで何回も修正動議を取り扱っていたのになんでこんな間違いをするんだ」とコメントしました。 |
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![]() NHKは、「2度目の請求は昨年に続き否決された」と報道したあと「ところで、今日の議決で条例制定に賛成の議員の一部が、勘違いで賛成の起立をしないという一幕がありました」と全県ニュースで報道しました。 新聞各社は【平成の大合併で、住民投票の直接請求が二回出され、議会が続けて否決したのは全国的にも珍しい・・・原案の採決で反対した議員の中には、勘違い。・・・と話す人もいる。】(信濃毎日) 【賛成討論に立った議員が、起立採決で座ったままという異常な採決になった。】(毎日) 【採決の際、賛成討論した複数の議員が誤って反対するハプニングがあった】(読売) 【・・・佐藤公至議長は「・・わからない議員がいて混乱した」という。】(朝日) 【町民や周辺市町村が注目する議会判断だけに不明瞭な結果に議論が広がりそうだ】(東信ジャーナル) |
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![]() さて、県内には例が無く、全国的にも珍しいという2回にわたって住民投票を否定した町長、不明瞭な結末を残した議会、この方々に合併という直接私たちの生活を左右する問題を託してよいものか、町民の皆様のご意見を広くお聞きしたいと思います。ご意見をお寄せ下さい。 |