2009年 9月議会 議事録
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一般質問 議事録

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午前10時30分 再開
o 議長(丸山 正明君)休憩前に引き続き会議を開きます。
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搦s政について

o 議長(丸山 正明君)次に、市政について、古市議員の質問を許します。古市議員。

〔7番 古市 順子君登壇〕

o 7番(古市 順子君)私は、まず福祉医療について質問いたします。福祉医療費給付事業は、高齢者、障害者、児童、母子家庭、父子家庭の福祉の向上と子育て支援に寄与することを目的に実施されています。給付対象者は各市町村により異なりますが、県は一定基準の対象者に2分の1の補助を行っています。現在は医療機関が月1回つくるレセプトごとに受給者負担金として300円を差し引いた額が支給されています。県は負担増を理由に本年度予算で10月以降受給者負担金を500円に引き上げることを決めました。しかし、厳しい雇用情勢と深刻な経済状況のもと、生活不安が広がる中で容認できないとの声が広がっています。また、議論の経過も長野県福祉医療費給付事業検討委員会でのわずか1カ月の議論で方向が出されています。メンバーには受給者は入っておらず、県民の意見を反映された結果ではありません。
 共産党県議団では6月、福祉医療費の見直しに対するアンケートを全市町村長さんに依頼しました。回答をいただいた50市町村長のうち、受給者負担引き上げに対して賛成19、反対14、その他17となっています。賛成の中でも、制度を持続するためにやむを得ないという回答がほとんどです。上田市としての見解をお伺いをいたします。
 6月長野県議会での答弁で、県は6月11日現在、80市町村のうち受給者負担引き上げは35、20は引き上げをせず、25は未定としています。引き上げをしない自治体は増額分を肩がわりするわけですが、飯田市では市民の皆さんに経済的負担をさらに増すことはできないとして引き上げを見送っています。上田市で肩がわりする場合は年間約5,000万円とのことですが、市では早くも7月1日付の広報で受給者負担引き上げを掲載をしております。引き上げ分を市が肩がわりする検討は行わなかったのか、お伺いをいたします。
 上田市議会では6月議会で受給者負担引き上げの延期と、実施する場合は県民意見を十分反映し、生活困窮世帯への軽減措置を求める意見書を提出をいたしました。市としても他市町村と協力して県に対しこのような要請を積極的に行うべきではないでしょうか。また、これから福祉医療費給付事業検討委員会が22年度以降について検討をするわけですので、この委員会に十分に県民の意見が反映できるようにすること、また受給者負担についても再検討することを要請する必要があるのではないでしょうか。見解をお伺いいたします。
 現行の受給者負担金300円は、国保連合会に24円、医療機関に195円、残りは市に入っており、県には入っていません。500円になれば市と県にそれぞれ100円ずつ入ることになるようだとお聞きをしております。引き上げになった場合、上田市ではどのくらいの歳出減になるのか、お伺いをいたします。
 以上で第1問といたします。

o 議長(丸山 正明君)健康福祉部長。

〔健康福祉部長 武井 繁樹君登壇〕

o 健康福祉部長(武井 繁樹君)福祉医療についてのご質問をいただきました。順次お答えしてまいります。

 福祉医療費給付制度は、福祉の向上と子育て支援に寄与することを目的に、市内在住の乳幼児や児童、障害者、母子家庭、父子家庭などの皆様が医療機関を受診された場合や処方箋による投薬を受けた場合の自己負担金について給付する制度でございます。なお、給付の際は制度を支えていただくために1カ月単位、1医療機関ごと300円の受益者負担金を差し引かせていただいております。この給付制度は県の補助金と市の一般財源により維持されておりますが、近年医療費の増加や医療保険制度改革等により福祉医療費給付額が急激に増加してきております。このため、県及び市の財政負担が増大しており、今後も皆様が従前と変わらない医療サービスをお受けいただけるよう持続可能な制度としていくために、受益と負担のあり方、具体的には受益者負担額についての見直しが必要となってまいりました。こうした状況を受けて、平成19年に長野県福祉医療費給付事業検討会が発足されましたが、この検討会は福祉医療に関係する長野県市長会、町村会からそれぞれ代表2人ずつの6人の委員で構成されており、福祉医療のあり方について審議を重ねてきた結果、医療費の増加状況、福祉医療の財源確保、また負担の公平性などの観点から、県、市町村、受給者の3者がともに負担することを前提として、平成21年10月から受益者負担金を500円とすることが決定されました。
 上田市の見解、それから引き上げ分を肩がわりする検討はというご質問でございます。上田市といたしましては、この検討会の結果を受けまして、受益者負担金を現行のまま据え置く方法や引き上げることとした場合の実施時期など、市民の皆様の負担増とならない方策についてさまざまな検討を行ってまいりました。結果といたしまして、この福祉医療制度については、制度が発足して以来県下統一の枠組みで実施してきており、また他市の状況も総合的に勘案した上で、県の決定のとおり本年の10月診療分から受益者負担金を500円に引き上げることとしたところでございます。来年度以降に向けて県に対し積極的に働きかけるべきではないかという点につきましては、ことし4月に開催された長野県市長会の総会におきまして、緊急議決案を可決し、皆様の負担増とならないよう、県に対して改めて検討を行うよう強く要請を行ったところでございます。また、今後につきましても、先ほど申し上げました福祉医療費給付事業検討会において継続的に福祉医療費制度についての協議検討を行っていく予定であり、上田市といたしましても、引き続きこうした場を通じてよりよい制度となるよう積極的に働きかけてまいりたいと考えております。
 それから、引き上げになった場合の上田市の支出減でございますけれども、平成21年度の福祉医療費の当初予算額は6億2,500万円でございます。今年度の実績の見込みについては、あと半年の医療費の伸びや受診件数が流動的でありますので現時点での明確な推計は困難でございますが、平成20年度の福祉医療費の給付延べ件数などから今回の受益者負担金の引き上げによる試算をいたしますと、今年度につきましては約1,700万円の支出が少なくなると見込んでおります。
 以上でございます。

o 議長(丸山 正明君)古市議員。

〔7番 古市 順子君登壇〕

o 7番(古市 順子君)それぞれご答弁をいただきました。再質問をいたします。
 受給者負担金が引き上げになった場合、21年度については約1,700万円歳出減とのことです。先ほど申し上げました共産党県議団のアンケートの中には、当市としては小学生の医療費無料化等により受給者負担は軽減されると判断している、また財政厳しい折、最低限のご負担はいただき、町単独で中学校卒業まで枠拡大して子育て支援をすることとしたという回答もありました。この財源はやはり福祉の充実に使うべきだと考えます。見解をお伺いをいたします。

 次に、子供の医療費助成について質問いたします。先日の新聞報道によりますと、入院、通院ともに中学生が助成を受けられる市区町村は8月下旬の時点で全国で360、約2割に当たり、昨年4月の1.5倍になるということです。また、県内では5割近い39町村が入院、通院とも中学生の医療費を無料化しています。都道府県単位では、東京都は全市区町村が中学生までの助成を既に実施、群馬県はことし10月県の基準を引き上げ、全市町村が中学生までの全額助成を実施します。一方、全国で724市町村は入院、通院ともに小学校入学前までか7歳未満で、医療面で子育て環境の格差が広がりつつあります。学識者は、これほどの格差を放置してよいのか、国が地方交付税の算定に組み込めば平準化は可能だとしています。小学校就学前の子供を対象とする国の乳幼児医療費無料制度創設を求める全国のネットワークは、2001年結成以来、120万人の署名を国会に提出をしております。先日行われました総選挙でも子育て支援は大きな争点でしたが、この事業は本来国が実施すべきものです。
 しかし、現状の中で各市町村は住民の暮らしを守ろうと努力をされています。県内19市のことし4月1日現在の状況は、入院、通院とも小学校就学前までが6市、小学校1年生までが1市、小学校3年生までが6市、小学校5年生までが1市、中学就学前までが3市となっています。上田市と伊那市は入院のみ中学就学前までです。昨年4月と比較して前進した市は須坂市、小諸市で、小学校就学前から小学校3年生までに、佐久市は小学校就学前から中学校就学前までに、東御市は小学校3年生から中学校就学前までに、飯山市は小学校4年生から5年生までに、伊那市では入院のみ中学校就学前までにそれぞれ引き上げました。どこの市も財政事情が厳しいのは同じことですが、生活不安が広がる中、少しでも住民の負担を軽減しようと、1学年でも上げています。上田市でも子供の医療費無料化の対象年齢の段階的な引き上げを検討すべきと考えます。見解をお伺いして、第2問といたします。

o 議長(丸山 正明君)健康福祉部長。

〔健康福祉部長 武井 繁樹君登壇〕

o 健康福祉部長(武井 繁樹君)再質問をいただきました。減少分は福祉の充実にというご質問でございます。支出の減少が見込まれる分につきましては、基本的には市の財政全体の中で検討すべきものであり、特定の財源に充当するということをここでは明言できませんが、担当部局とすれば、例えば混迷する経済状況の中で急増している生活保護関係経費の今後の追加予算の財源が必要と見込まれており、その経費に充てることも一つの方法であるかと考えております。
 なお、生活困窮などの理由によって医療機関等への医療費の自己負担額の支払いが困難となったり、受益者負担金の引き上げにより、複数の医療機関等を受診されている皆様の負担がふえることが想定されます。そこで、こうした皆様方に対しまして、自己負担額に相当する福祉医療費資金をお貸しする福祉医療費貸付制度を新設し、関係予算を今議会に計上してございますので、こうした方の生活の安定と自立を積極的に支援してまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、福祉医療制度につきましては、限られた財源の中で持続可能な制度として、給付水準を落とすことなくその充実に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解をいただきますようお願い申し上げます。
 私のほうからは以上でございます。

o 議長(丸山 正明君)こども未来部長。

〔こども未来部長 関 和幸君登壇〕

o こども未来部長(関 和幸君)子供の医療費無料化についてのご質問をいただきました。子供の医療費助成制度につきましては、安心して子育てができる環境整備の一環として、保護者の経済的負担の軽減を図ることを目的に実施をされております。上田市では県内で統一している乳幼児の通院費及び入院費に対する医療給付に加え、平成20年8月からは入院医療費の無料化を小学6年生まで拡大し実施をしてきているところでございます。就学前の乳幼児に対する医療給付は県が半分を負担しておりますが、対象年齢の引き上げ分につきましてはすべて市単独事業となり、継続的な財政負担が伴います。このため、通院医療費の対象年齢の引き上げにつきましては、段階的引き上げも含め、安定的かつ継続的な運営のための財源の確保が必須であり、現在の経済情勢も踏まえる中で慎重な対応が必要になるものと考えております。市といたしましても、これまで次世代育成支援行動計画を策定し、多様なニーズに対応しながら事業の推進に努めてきております。本年度この計画を見直すに当たりまして実施をしたニーズ調査においても、経済的支援を初めとして大変多くのご意見をいただきました。今後につきましても、寄せられた多くのご意見やご要望を施策の推進に反映させていくとともに、財政状況を勘案しながら、経済的負担の軽減を含め、子育て支援策の充実や社会的基盤の拡充について重点的に取り組むべき事業を総合的に検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

o 議長(丸山 正明君)古市議員。

〔7番 古市 順子君登壇〕

o 7番(古市 順子君)それぞれご答弁をいただきました。子供の医療費無料化の対象年齢引き上げについては、今議会に女性団体より2,300名余の署名も添えられて請願が提出をされております。多くの市民の皆さんの願いにこたえるためにも、子育て支援いろいろ施策はあるわけですが、この問題についても前向きな検討をぜひとも望むものです。

 それでは、次に農業問題について質問をいたします。農地法等改正法が6月成立、公布され、年内に施行される見通しです。改正前の農地法は、みずから耕作に従事する者にのみ農地に関する権利、所有権、利用権等を認める耕作者主義を根幹にしてきました。この原則は農外企業による農地の投機や買い占めの防波堤となってきました。改正案はその原則を所有権については引き続き維持するものの、利用権は一定の条件を満たせばだれにでも認めると変えています。改正理由に、農外企業などに農地利用を広げれば耕作放棄地の解消や農地の有効利用につながるとしています。しかし、耕作放棄の最大の原因は、輸入自由化や価格暴落の野放しなど、農家経営を成り立たなくした農政にあり、農地制度ではありません。全国農業新聞に有識者の声として掲載された梶井東京農工大名誉教授は、今回の改正は経済界など農外の要請に基づくもので、必要なかったのではないか、また農産物価格や所得など経済的条件を整えることが先決と言われています。懇談をさせていただいたJA信州うえだの幹部役員さんは、もうけ第一の企業が優良農地に進出し、採算が合わなければ撤退することも予想されると大変心配をされておられました。この点が最も大きな課題だと思います。農地法改正による具体的な変更点及び課題に対する市の見解をお伺いをいたします。

 次に、日米FTAなど農産物貿易交渉について質問いたします。先日の総選挙で民主党を中心とする政権が発足する見通しとなりました。民主党は総選挙のマニフェストで日米自由貿易協定交渉の促進などを掲げていました。農産物輸入を完全に自由化すれば、日本農業は壊滅的な打撃を受けると言われています。民主党は交渉に入っても米と農業を守ることは可能としていますが、交渉のテーブルに着いてしまったら農産物抜きの交渉はあり得ないと米国当局者が言明しています。農業関係者からは、日本農業をつぶす気かと批判が強まり、新政権発足によって懸念される大きな問題です。市の見解をお伺いして、第3問といたします。

o 議長(丸山 正明君)農林部長。

〔農林部長 西川 潤一郎君登壇〕

o 農林部長(西川 潤一郎君)農地法改正の主な変更点と市の見解についてのお尋ねでございます。お答えをさせていただきます。
 近年は食料需給の逼迫による穀物価格の高騰、輸入食料品の安全性への不安等が生じるなど、食料事情が大きく変化する中で、多くを海外に依存する我が国においては国内の食料供給力を強化し、年々減少する農業の基礎的資源であります農地を確保し、有効利用していくことが必要でございます。このような背景の中で、農地を貸しやすく、借りやすくし、農地を最大限に利用するとともに、これ以上の農地の減少を食いとめて優良農地を確保するため、本年6月に農地法及び関連法が改正、公布され、年内には施行される予定になっております。多くの改正がございますが、主な変更点として4点ほど申し上げさせていただきます。

 第1点目は、法の目的等の見直しであります。農地につきましては、耕作者みずからが所有することが適当であるという考え方から、効率的に利用する耕作者の権利の取得を促進するという考え方に改められました。

 第2点目ですが、農地転用規制の見直しであります。現行では、国または都道府県等が病院、学校等の公共施設を設置するための農地転用はこれまで許可不要でありましたが、優良農地を確保する観点から、今後は許可権者である都道府県知事等との協議を行う仕組みになっております。また、農地法とあわせて改正された農業振興地域の整備に関する法律、いわゆる農振法においても、農用地区域からの除外、つまり農振除外も厳格化されております。第3点目でございますが、農地の権利移動規制の見直しであります。高齢化等厳しい農業情勢の中で農地を利用する者の確保、拡大を図るため、企業やNPO等の農業参入が促進されます。ただし、所有権は認められず、賃借権による参入となり、農業委員会の許可に当たっては市町村長が意見を述べることができたり、権利設定後に周辺地域の農業に支障が生じる場合は、農業委員会による勧告や許可の取り消しも可能であるなど、参入者が地域の営農の取り組みを阻害せず、農業上の利用を担保するための措置が幾重にも設定されております。第4点目でございますが、遊休農地対策の強化であります。今後はすべての遊休農地を対象に必要な措置を講ずることになり、農業委員会は毎年管内の農地の利用状況の調査を行い、必要な指導等を行うこととなります。
 以上が農地法改正点の主な項目でございますが、農地法改正との整合を図るために、農業経営基盤強化促進法、農振法、農業協同組合法もあわせて改正されております。法律改正を具体化するための政省令が現在国で検討されているため現段階での見解は難しいところでございますが、優良農地の確保や農地の流動化が促進され、現在の経営体の営農強化を主体としつつ、多様な主体の参画も得られることから、地域の農業情勢に即した農業振興を図りやすくするものと考えております。今後も国の動向には十分注視し、法律改正が生産現場や市民に混乱を与えることのないよう、上田市農業委員会、JA等関係機関と連携して情報提供等に努めるとともに、農業振興に生かしてまいりたいというふうに考えております。

 次に、国際的な農業交渉に関する市の見解でございますが、国では21世紀の国際貿易のルールの構築に向けてWTO農業交渉を行っているほか、このWTOの多角的な貿易体制を補完するものとして、特定の国、地域間で関税撤廃等を行うEPA、FTAに関する交渉も進められているところであります。経済のグローバル化に伴い、先進国である我が国にとっては避けて通れない交渉であることは十分認識しておりますが、関税の撤廃が国内農業に及ぼす影響について、農林水産省の試算によると、食料自給率は12%に低下、国内農業生産額は3兆6,000億円減少、約375万人の就業機会の喪失、遊休農地の増加により耕地面積は6割減少などとしております。我が国、ひいては上田市の農業に深刻な影響を与えかねないものと大変懸念しております。農業は上田市の基幹産業の一つでもあります。国際的な農業交渉の行方は上田市にとりましても極めて重要であります。
 全国的にも同様の懸念があることから、全国市長会では、農業の多面的機能や食料安全保障などへの配慮など「多様な農業の共存」を基本理念といたしまして、上限関税設定の導入阻止や重要品目の十分な確保など、適切な措置を行うよう国に対して要望しているところでございます。今後、国の動向には十分目を配りながら、上田市総合計画を着実に推進して、優良農地の確保や農地の集積等による担い手農家の体質強化、機械施設の共同化や共同作業といった地域農業の充実などを図り、次代に受け継がれる元気な農業、農村づくりに努めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。

o 議長(丸山 正明君)古市議員。

〔7番 古市 順子君登壇〕

o 7番(古市 順子君)それぞれご答弁をいただきました。農産物の自由貿易協定につきましては、農業関係者だけではなく、安全な食料確保という観点で消費者も一緒になった大きな世論をつくっていくことが必要だと思います。

 次に、農業委員会長さんにお伺いをいたします。ことし7月、農業委員の改選が行われ、新体制での農業委員会が発足をいたしました。折しも農地法が改正され、農業委員会の担う役割と責任が一層増してまいります。
 まず、新たな農地制度の周知徹底が求められます。今回の改正で農地の受け手が一気に多様化する可能性があり、農地貸借、転用の許認可事務は質量ともに増大すると言われています。農外企業の農地進出には厳しい監視が必要です。このような中で、9月、10月は農地パトロールを実施予定とのことです。また、来年度予算に向けての農業委員会建議も検討されていくことでしょう。
 そこで、伺いますが、農業委員会の役割について、理念、課題、抱負などお伺いをいたします。
 以上で第4問といたします。

o 議長(丸山 正明君)農業委員会長。

〔農業委員会会長 佐藤 邦夫君登壇〕

o 農業委員会会長(佐藤 邦夫君)上田市農業委員会長の佐藤邦夫と申します。どうぞよろしくお願いいた
します。古市議員のご質問にお答えをします。

 上田市農業委員会、本年7月でありますが、改選となりました。今お話しのとおりであります。7月22日、47名の委員が出そろったわけでありまして、新たなスタートをしたところであります。その席上で、今期2期目になるわけでありますが、会長の職を務めさせていただくことになりました。農業問題が山積している折でありますけれども、47名の委員総力を挙げて地域農業発展のため努力をしていく所存であります。特に農業委員会の組織、これは農地、農政、振興の3部会があるわけでありますが、これを中心に事業計画に基づいて課題解決に向けて努力をしてまいりたいと思っております。その手始めということになるわけでありますが、委員みずからの研修が第一と、こういうようなことで、長野県の担当部局から講師を招いての改正農地法等についての研修会等を開催いたしまして、委員全員の歩調を合わせた第一歩を踏み出したところであります。
 さて、農地法改正に伴う農業委員会の役割についてのご質問がありました。法改正の背景あるいは内容につきましては先ほど農林部長の答弁のとおりでありますが、この法改正では、農地の所有権、賃借権などを有する者は適正かつ効率的な農地利用を確保しなければならない旨の責務規定が設けられて、農地転用規制の強化、農地の賃貸借に対しての適切な利用の担保、遊休農地対策の強化などの措置が講じられることになりました。
 このことによって農業委員会業務というのは、これまでの業務に加えて農地の権利移動の許可における周辺農地利用への影響に対する判断、許可後の利用状況報告に伴う勧告、許可の取り消し、遊休農地の是正指導権限の強化などが追加されることになったわけであります。現在、国において政省令の整備段階であるということでありますが、具体的な判断基準は不明であります。農業委員会が担う法定業務など、果たす役割と責任が質量ともに増大することになり、農地制度を担う農業委員会の活動の強化と体制整備が重要な課題であると考えているわけであります。

 また、改正に伴い懸念される主な点につきましては、例えば一般法人等参入ということがございますけれども、農地の権利移動規制の見直しにより、農地の貸借については条件つきで農業生産法人以外の法人が新たに対象となりました。一般法人の場合の貸借契約には農地を適正に利用していない場合に貸借を解除できる旨の条件を付した契約が必要になるわけであります。農業委員会が毎年農地等の利用状況の報告を受け、借り主が適正な利用が行われていない場合や、業務執行役員の1人以上の耕作などが常時従事していない場合には、貸借許可の取り消し等担保措置が講じられているため、農地としての適正利用が図られるものと思われます。農業委員会ではこうした法令業務を適正に進めるため、事務の透明性、公平性の確保、地域住民への理解の推進を図ることを重要な役割とし、地域農業の確立が重要との認識に立って、農業委員一人一人が農業者の代表としての自覚を持って、地域の実情に即した地域課題解決に向け活動を展開してまいりたいと思っております。
 今後も定例の法定業務推進のほか、農業者の意見、要望などを取りまとめて市長建議として提案させていただいたり、さらに遊休荒廃農地の問題は今日重要な課題であります。平成18年から20年にかけて私どもが実施をした実態調査を活用して、関係機関と連携し解消に向け努力をしてまいりたい、こう考えております。
 農地法の改正につきましては、さきに申し上げたとおり、農業委員会としては大きな業務増大と予想されます。今は予測の段階でありますが、農業委員会の系統組織としては国に対して農業委員会の体制整備を要請をしてきましたし、上田市私どもとしては、過日母袋市長さん、丸山市議会議長さんに体制整備に関する要望書を提出させていただきました。私といたしましては、どんな形であろうとも業務増大は私は上田市農業委員会の充実強化の好機だというふうにも考えます。新たな業務に前向きに取り組んでまいりたい、こう考えておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 答弁以上であります。

o 議長(丸山 正明君)古市議員。

〔7番 古市 順子君登壇〕

o 7番(古市 順子君)ご答弁をいただきました。農業委員会の皆さんのますますのご活躍、期待を申し上げたいと思います。
それでは、最後に真田氏を生かした真田地域の振興について質問をいたします。第一次上田市総合計画のまちづくり方針で、真田地域は自然環境に恵まれた真田氏発祥の里として、歴史に培われた多くの資源があり、これらを活用しながら保全し、大切に後世に伝えるとともに、魅力的な資源と特性を連携させた地域の振興を図り、交流人口の拡大につなげるとしています。真田氏の歴史を核とした観光の推進、また観光と連携した農業体験などによる都市との交流が挙げられています。真田氏につきましては、NHKの大河ドラマ、信濃毎日新聞の連載小説など、注目度が上がっています。御屋敷跡、真田本城跡など、地域の皆さんの草刈りなどの地道な努力により保全されております。これら貴重な文化財、また同時に魅力的な観光資源の環境整備を進めることは行政の課題だと思います。御屋敷跡のトイレ整備、真田本城跡のトイレを初め周辺整備等、地元の皆さんのご意見もじっくりお聞きして計画していくことが必要だと考えます。また、この地域は公共交通の過疎地です。地元皆さんの生活のためにも、また交流人口をふやすためにも公共交通整備が必要です。農業との連携については、新鮮市、ゆきむら夢工房の活用、果樹などの観光農園との連携などが考えられます。
何点か申し上げましたが、地域まちづくり方針にあるように、真田氏という魅力的な資源を生かした総合的な地域振興構想を市全域の大きな枠組みの中で、行政と地域住民が知恵を出し合い、協働してつくっていくことが必要だと考えます。見解をお伺いして、私の質問を終わります。

o 議長(丸山 正明君)真田地域自治センター長。

〔真田地域自治センター長 笠原 茂正君登壇〕

o 真田地域自治センター長(笠原 茂正君)真田氏を生かした地域振興について幾つかご質問いただきました。まとめて答弁をさせていただきます。
 真田氏につきましては、NHKの大河ドラマや信毎に連載されております「真田三代」等により、真田一族の名声が全国に広がるとともに、いわゆる歴女という言葉に象徴される歴史ブームにより、真田氏発祥の地である真田地域を訪れる観光客も増加傾向にあります。特に歴史館の本年の4月から8月までの入場者数は、平成19年度の「風林火山」のブームのときの増加と比べますと約2,000人、約15%アップの状況でございます。このブームを生かし、また観光地づくりは地域づくりであることから、真田氏をぜひこの地域の振興に生かした地域づくりを考えてまいりたいと思います。また、この歴史ブームをチャンスととらえ、地域に埋もれている観光資源の洗い出しを進め、農業者や商工業者の皆さんとともにご意見をいただきながら、新たな振興計画を設けてまいりたいと考えております。そして、関係団体と連携を図りながら、真田の里を広く発信し、地域のイメージアップを図ってまいりたいと考えております。
 具体的には、御屋敷公園のつつじ祭りなどの地域の皆さんが行っております行事など見直しまたは支援を行い、さらに真田氏歴史館のさらなる誘客のための真田氏を中心とした特別企画展の開催等を計画してまいりたいと考えております。それぞれの観光資源の環境整備につきましては、平成19年度事業で石門としだれ桜で有名な長谷寺の観光トイレを新築し、設置いたしましたように、地元の皆さんのご協力により建設用地の確保やその後の維持管理につきましても管理をいただいているところでございます。今後このようなさまざまな環境整備につきましても、周辺地域の皆さんとの協働の手法を取り入れた整備に向け研究、検討を進めてまいりたいと考えております。
 観光と農業との連携といたしましては、遊休荒廃地対策を兼ねた農業振興を進める中で、地元の皆さんのご努力によるブルーベリー観光農園では、木の成長とともに収穫量も安定し、県内外からの観光客が訪れております。本年7月に、農業交流の施設として真田の郷農村交流館がオープンいたしましたことにより、観光客へのおもてなしの体制が充実してまいりました。今後、安心、安全な農産物や加工食品等のブランド化を目指し、地域の活性化を図ってまいりたいと考えているところでございます。
 この地域の振興構想といたしましては、第一次上田市総合計画における真田地域のまちづくり方針の一つといたしまして、「真田氏発祥の郷としての歴史を核とした観光を推進し、地域の資源が連携した特色ある観光の振興に取り組みます」とございます。この方針を実現するための第一歩といたしまして、現在真田地域協議会において地域まちづくり方針に沿ってそれぞれのテーマにより分科会に分かれ、具体化に向け協議をしていただいておるところでございます。特にこの地域の大きな課題でございます、地域住民はもとより、観光客の皆さんにも利用していただく地域のバス路線や地域内の交通手段等についても利便性を高めるための施策の検討をお願いしているところでございます。さらに地域の活性化に向け、地域の皆様のご意見をお聞きしながら、地域の住民の皆さんとともに真田氏を生かした地域づくりを進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

o 議長(丸山 正明君)古市議員の質問が終了しました。

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